第二回リアルトレードコンテスト開催。
東京商品取引所(TOCOM)は2018年1月から3月までの3か月間、仮想取引ではなく、実際に損益が発生する現実の取引で、商品(コモディティ) 先物取引の収益率を競う『第2回TOCOMリアルトレードコンテスト』を開催。4月には成績優秀者を表彰し、その模様はラジオNIKKEIを通じて全国に伝えられた。
2017年6月~8月に開催した第1回コンテストでは192人が、第2回は第1回を上回る288人が参加した。参加者のほぼすべてが個人投資家である。

株式やFXなど投資商品は数多くあるが、その中でも「商品先物取引で利益を上げるのは難しいのではないか」と誤解を抱く投資家は少なくない。しかし、それは正しくない。

第2回コンテスト優勝者のトレーダーネーム「おいちゃん」さんは収益率215%と3か月でコンテスト開始時の資産を3倍以上に増やした。準優勝の「かじゅ」さんは169%、第3位「青色吐息」さんは151%と、それぞれ資産を2.5倍以上としたのである。
さらに参加者の約2割となる上位50位までの平均収益率は29%とのことから、商品先物取引は必ずしも「利益を上げることが難しい」取引ではないと言えるだろう。
トレードコンテスト
もうひとつ特筆したいことがある。コンテストでは取引コスト、すなわち売買手数料を収益から差し引いて利益率をはじき出す。 となると、手数料が安いネット取引に対して、アドバイザーが助言をしてくれる「対面取引」は手数料が割高なぶん不利に思える。
しかし、それも誤解だ。第2回コンテストでは上位10位のうち4名が対面取引の個人投資家であり、「対面アドバイザー」と二人三脚で商品先物取引に取り組むのは決して悪い考えではない。

第3回コンテストは2018年7月から始まっている。第3回では利益率に加え「実益額」の競争が加わると同時に、コンテスト期間は6カ月となり、 このルール改正がポジションを長期保有するポジショントレーダーにとってどのように作用するかが気になるところだ。
成績優秀者に贈られるクリスタルトロフィーと金貨、なによりも『最強のコモディティトレーダー』の称号を目指して多くの個人投資家にチャレンジしていただきたい。

リアルトレードコンテスト
  • マーケット ストラテジィ インスティチュート代表取締役金融・貴金属アナリスト亀井 幸一郎氏
    公開収録でインタビューを受ける「かじゅ」さん
第2回コンテスト準優勝の「かじゅ」さんはコモディティ取引歴20年のベテラントレーダー。本人は取引スタイルから、自分は「テクニカルトレーダー」であり「トレンドフォロワー」だと紹介する。

取引銘柄は金からゴム、とうもろこしまで幅広く、移動平均線を睨みながら売買方針を定めてエントリー。 方向を誤ったと見れば損切りが早いので売買枚数は膨らむが、トレンドに乗ったら独自のテクニックに基づきポジションを増やしていく。 あとはじっくり腰を据えて利益を伸ばすのだと言う。

今回、一番儲けたのは金の取引。コンテスト期間1~3月の金価格はほぼ右肩下がり。 下落傾向の相場でもショート(空売り)で利益を取れるのが商品先物取引の大きなメリットのひとつだ。 表彰式時点ではとうもろこしの買いポジションを持っていた。 種まきから収穫まで一連のサイクルがある農産物は相場もそのサイクルに乗った流れがあり「春先は価格が上昇しやすい」ことが理由だ。 「買いっ放し」もテクニックのひとつとほほ笑む。「かじゅ」さんは第3回コンテストへの参加に意欲を燃やしている。
リアルトレードコンテスト
※日経マネー8月号(2018年6月21日発売)に掲載した記事を一部修正したものとなります。
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