商品先物取引ってなに?

step1 - part4

証拠金の額は商品や取引会社で異なる

商品先物取引はFX取引と同じ証拠金取引です。

投資家は取引の担保となる証拠金を商品先物会社に預けて取引を始めますが、取引の過程で計算上の損が生じ、一定のラインを超えても取引の継続を望む場合には、証拠金の追加預託が必要になることがあります。

証拠金は、日本商品清算機構(JCCH)が取引を維持するのに最低限必要な証拠金の額を算出し、商品先物会社がそれ以上の額を、投資家が預け入れる「委託者証拠金額」として独自に定める決まりです。

JCCHが証拠金の額を算出するのに用いるのは「SPAN®」と呼ばれる計算方式です。SPAN®は取引全体(ポートフォリオ)にかかるリスクをもとに証拠金額を導き出す合理的な計算方法として広く世界で使われています。JCCHが算出する証拠金の額は「SPANパラメータ」と呼ばれ、商品ごとの証拠金額や一定の条件のもとに複数の商品を取引した場合に適用される割引額などいくつかの種類があります。

その中でもベースとなるのはPSR(プライス・スキャン・レンジ)です。例えば金標準取引の買い(または売り)を1枚のみ保有する場合、最低限必要な証拠金額はPSRに等しい8.4万円(2015年7月上旬現在)です。ただしPSRは取引リスク(価格の変動率)の増減によって定期・不定期に見直されることがあります(最新のPSRはコチラ)。また実際に投資家が預け入れる「委託者証拠金額」は商品先物会社によってことなる場合があるので、確認が必要です。

例えばある商品先物会社に現金で20万円を預け入れ、金標準取引を1枚取引したケースを考えてみましょう(下図①参照)。

予想があたり収益が出ていれば問題はありません。しかし相場は予想とは逆に動き、計算上の損(値洗い損)が出始めました(同②)。とはいえ、この段階では「預け入れた証拠金」から「値洗い損」を差し引いた額はまだ委託者証拠金の額を上回っています。

ところが計算上の損はさらにふくらみ、ついには「預け入れた証拠金」から「値洗い損」を差し引いた額が委託者証拠金額を下回ってしまいました(同③)。

こうなると取引をそのまま放置するわけにはいきません。相場観の誤りを素直に認めて損を確定(損切り)し新たに出直すか、それでも当初のスタンスに従い建玉を維持するかを選択しなくてはなりません。

後者を選択する場合には追加資金の預託が必要で、最低でも委託者証拠金額のラインまで戻さなければなりません*。

預託額と証拠金必要額の関係は、一概にはいえませんが、商品先物取引では預け入れた証拠金をすべて委託者証拠金として取引するのではなく、資金に余裕を持って取引することが大切です。

*あくまでも一例であり、証拠金の追加預託が必要となる条件は商品先物会社によって異なります。詳細はお取引先の商品先物会社にお問い合わせください。

損失による委託者証拠金不足は口座預託金から充当

制作協力:ダイヤモンド社

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