【第1部】米国の保護貿易主義に対する警戒感が後退したほか、米朝首脳会談の実現性が高まったことを好感し、朝方は買いが先行したが、午後は2月の米雇用統計の発表を控え、持ち高調整の売りも出て伸び悩んだ。日経平均株価は前日比101円13銭高の2万1469円20銭、東証株価指数(TOPIX)は5.53ポイント高の1715.48と、ともに続伸。出来高は17億5048万株。
【第2部】小幅続伸。アライドHD、DNAチップが上伸し、東芝は底堅い。半面、アサヒインテックが下落した。出来高1億3229万株。
【外国株】軟調。出来高76万8600株。
▽不安定な値動き
朝方は買いが先行し、日経平均株価は一時上げ幅を前日比500円超に拡大した。その後は急速に伸び悩み、マイナス圏に沈む場面も出るなど、不安定な値動きとなった。
トランプ米大統領が鉄鋼やアルミニウムの輸入制限を正式に決めたが、市場は「買い」と判断した。カナダやメキシコが適用を除外されるなど「柔軟な内容になり、『貿易戦争』に発展する懸念が後退した」(大手証券)という。米朝首脳会談の実現性が高まったことも、地政学リスクが後退したとして好感された。
ただ、午後は2月の米雇用統計の発表を控え、持ち高調整の売りが広がった。米金融政策の方向性を見極める上で重要であるほか、2月は雇用統計が相場の波乱材料となったため警戒感が強かったようだ。(了)
[時事通信社]